お母さんのための「なるほど算数」

お母さん方の学びに対する不安や悩みを解消し、子どもたちを算数・数学好きにするブログです!

かけ算とわり算について

 前回は、「百分率の問題」についてお話をしました。子どもたちが百分率の問題を、「わかった!できた!」となるにはどのような指導がよいのか、これからより深く追究していきたいと思います。

 

  

1.わり算とは

 

 水道方式をベースにして、算数科・数学科の指導法を概観していきますと、私はわり算の意味理解からの方が話しやすいので以下にまとめます。

 

 算数科で学ぶわり算の意味は、ズバリ「等分除」「包含除」そして「倍」の3つです。

 

 例えば、「等分除」で代表的なのは、「12個のリンゴを4人で分けました。一人当たりいくつもらえますか。」というような問題です。

 

 式は、「12個÷4人=3個/人」となります。一人当たりの数を求める、すなわち「1当たり量」を求めるわり算です。小学校では、子どもたちに分かりやすく「ワクワク算」などと名付けるところもあるようですね。必ずみんなにリンゴがもらえるからです。

 

 「包含除」で代表的なのは、「12個のリンゴを一人当たり3個ずつ配ると、何人に分けられますか。」というような問題です。

 

 式は、「12個÷3個/人=4人」となります。全体の数を1当たり量の数で割って、人数を求める問題です。小学校では、子どもたちに分かりやすく「ドキドキ算」などと名付けるところもあるようですね。何人にもらえるか分からないので、「私はもらえるのだろうか」とドキドキするからです。

 

 この「等分除」と「包含除」の関係を図に表してみましょう。「12個」を「全体の数」、「3個/人」を「1当たり量」、「4人」を「いくつ分」と表現します。上の段を下の段で割ればよいので「÷」の演算記号を用いることもありますし、分数になる意味で「-」の記号を用いる場合もあります。

 

わり算の3つの意味の関係図


 

わり算の3つの意味の関係図を分数記号で

 

  上の図は、「速さ・時間・距離の関係」を表したりするときに用いられる図を利用しています。関係を把握するには良い図だと思います。

 

 求めたい量を手で隠すと、式が見えてきます。例えば、「いくつ分」を求めたいときは、「いくつ分」を手で隠すと、「全体の数÷1当たり量」の式が見えてきます。「全体の数」を求めたいのであれば、「全体の数」を手で隠すと、「1当たり量×いくつ分」の式が見えてきます。

 

 2.「倍」とは

 

 前回も「倍」については、3つの意味を紹介しました。

 

 「倍」には、「操作の倍」「関係の倍」「分布の倍」の3つの意味があります。これについては、次回以降でより詳しくお話していきます。

 

 ここまで紹介したわり算の意味を図で表すと、以下のようになります。

 

わり算の3つの意味+倍の3つの意味


  また、「操作の倍」「関係の倍」「分布の倍」のいずれの意味においても、「基準量」「比較量」「倍」という用語で表現するならば、式を次の図に表せると考えます。

  

倍の3つの意味の関係図

 

 「比較量」は「比べる量」で「く」、「基準量」は「基にする量」で「も」、「倍」は「割合」と表現されて「わ」、それぞれの頭文字を並べて、「くもわの図」と表されたりします。

 

 子どもたちは、意味理解が不十分のまま「割合」を学び終えることになりがちです。

意味理解を十分に深めたうえで、この図を活用できたらと思うのです。

 

3.かけ算とは

 

 「わり算」の意味理解をみてきた結果、「等分除」と「包含除」の関係図は1つに表され、そこに「1当たり量×いくつ分=全体の数」なるかけ算がみえます。

 

 もう一つ、「倍」を関係図に表していくと、「基準量×倍=比較量」なるかけ算がみえてきます。

 

 あとは、算数で大切なのが、面積や体積に関わるかけ算です。すなわち、「長さ×長さ=面積」「面積×高さ(長さ)=体積」といった新しい乗法単位が作られるものです。

 

 以上から、かけ算の意味は?と問われたら、以下の3つだと考えます。わり算のような「等分除」「包含除」「倍」といった算数用語がないので、式自体を覚えなければいけないのがやや難点です。

  

かけ算の3つの意味

 

 これらのかけ算の指導もできるだけ明確にしていこうと考えます。「百分率の問題」の正答率が90%以上になることを目指して・・・。