お母さんのための「なるほど算数」

お母さん方の学びに対する不安や悩みを解消し、子どもたちを算数・数学好きにするブログです!

「1あたり量」の指導の大切さ

 1あたり量をしっかりと理解することが、かけ算やわり算の理解を深めることにつながると考えます。

 

 

1.「1あたり量」とは

 

 小学校で学ぶ算数のたいへん重要な指導事項の一つだととらえているのですが、「1あたり量」という用語は小学校学習指導要領解説の算数編では、私は見つけられませんでした。かわりに、「一つ分の大きさ」という言葉はあったのですが・・・。

 

 2年生で学ぶ九九に関わって、「一つ分の大きさ」が出てくるのですが、しっかりとその意味理解が押さえられているわけではないと感じています。「1あたり量」の単元を設定して学べればよいのにと考えています。

 

 「1あたり量」とは何でしょう。

 

 例えば、1つの箱に5個同じお菓子が入っていたとします。このとき、「1箱あたり5個ずつ入っている」のように表現することがあります。あるいは1袋に3つずつリンゴが入っていたとすると、「1袋あたり3個ずつ入っている」というように表現します。

 

 「1箱あたり5個ずつ入っている」だったら、箱の数とお菓子の数の2つの量からできています。

 「1袋あたり3個ずつ入っている」だったら、袋の数とリンゴの数の2つの量からできています。

 

 このように、2つの量からできており、一方を1箱や1袋の「1○○あたり」にしたときに表されるもう一方の量のことを「1あたり量」といいます。

  

 小学校2年生では、2つの量ともに分離量が多いので、「1あたりの数」と表現する場合もあるようです。お子様が理解しやすいネーミングでよいと思います。

 

2.1あたり量の意識を

 

 まずは、「1箱あたり」や「1袋あたり」、「1パックあたり」と意識して言葉を使ったり、実際に具体物で操作したりするのが有効です。

 

 例えば、同じキャラメルの箱を用いて、6個ずつ入れたり8個ずつ入れたりして、「1箱あたり6個」や「1箱あたり8個」を意味づけていくとよいですね。

 

 以下は、ガムの例です。1箱あたり4枚のガムが入っています。そのようなガムの箱が5箱あります。

 

「ガム1箱に4枚」が5箱の図

 

 どの箱にも同じ枚数のガムが入っているとき、1つの図を代表して、「1箱あたり4枚」と表現します。

 

「1箱に4枚入りのガム」のイラスト

 「1あたり量」は2量からなる数なので、子どもたちが認識しやすい量を選ぶとよいです。ですので、やはり分離量から入るのがよいでしょうし、自然界に存在する量から入るとよいとも言われていました。

 

 例えば、「1あたり2」の数ですと、ウサギの耳・・・「1匹あたり2つ」です。人間の目や耳でもよいかもしれません。自然に存在する「1あたり量」が子どもにとってはイメージしやすいのではと思うのです。でも、それほど抵抗がないようでしたら、人工的ですが「1箱あたり」や「1袋あたり」の「1あたり量」でもかまいません。

 

3.組立単位を使う

 

 お子さんたちには、まずは「1あたりいくつ」という言葉に慣れて、具体物のイメージもつかんでほしいと考えます。

 

 そして、できれば「/」(パー)を用いて、組立単位ごと数を表現してほしいのです。

 

例えば、「1箱あたり5個」は「5個/箱」(5こパーはこ)

 

「1袋あたり3個」は「3個/袋」(3こパーふくろ)

「1匹あたり2つ」は「2つ/匹」(2つパーひき) という具合です。

 

 この組立単位については、教科書ではなかなかみかけることはありません。でも、私はある小学校の研究発表会で小学校2年生が使っているのをみたことがあります。どれだけ理解しながら使っているかはわかりませんが、低学年からでも指導して使えるようになる例だと感じました。できるだけこの組立単位で表現することが、算数教育の底上げになると考えています。

 

 三角関係図で表した場合、「具体物」「タイル図」「数(組立単位)」の行き来が自由にできる指導を心がけていきましょう。

 

1あたり量の三角関係図

 具体物を見せてタイル図におきかえたり、組立単位を用いて数で表現したりすることを行き来するのです。「1あたり量」の指導、本当に大切だと思います!