お母さんのための「なるほど算数」

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式に助数詞や単位をつけること

 

今日は、ここまでのたし算の話を整理して、「式に助数詞や単位をつけること」についてお話します。

 

  

1.たし算の2つの意味


1年生の最初に、たし算を学習します。「あわせて」の合併と「ふえると」の増加の2つの意味を、操作活動の違いから学んでいきます。

 

どちらも式に表すと、同じたし算の式になるので、式から違いは分かりません。

問題文からですと、子どもたちは「あわせて」や「ふえると」のキーワードからたし算かなと判断していきます。キーワードは確かに有効ですが、学習がすすんでいくと問題文の中にキーワードがなかったり、キーワードがあっても問われ方によって引き算になったりする場合があります。

 

演算決定を迷ったときには操作活動に立ち戻ってほしいなあと思います。

以下に、「問題文」「操作活動」「式と答え」の三角関係図で、「あわせて」と「ふえると」のたし算を表してみます。

「問題文」「操作活動」「式と答え」の三角関係図

「あわせて」の実際の三角関係図

 

「ふえると」の実際の三角関係図

今日の本題は上記の図の中で、「2匹+3匹=5匹」のように、式と答えに助数詞や単位をつけていることです。

 

2.式に助数詞や単位をつけることについて

 

教科書の式に、助数詞や単位がつけられているのをあまり見たことがありません。教員の中にも、助数詞や単位をつけて指導する人は少ないようです。式は、身近な事象を抽象化したものなので、数字だけで抽象化することが大切なのだという考えからかなのかもしれません。

 

しかし私は、小中学校の間は「量の感覚」を大切にしてほしいので、「式に助数詞や単位をつけること」を薦めています。

 

確かに、「鉛筆3本と5本で8本」を
「3本+5本=8本」 
と書かなくても、
「3+5=8」
で十分なのではと思うかもしれません。ですが、たし算、ひき算は同種をたしたりひいたりするときの演算です。「鉛筆同士をたして」「消しゴム同士をたして」というように、助数詞や単位をそろえることに留意し、何と何をたしているのかを大切にしてほしいと考えます。「鉛筆3本と消しゴム5個で8つ」は避けたいものです。

「3本+5個=?」

子どもに、助数詞に注目させて間違いに気付かせてほしいのです。

 

「式に助数詞や単位をつけること」に少し抵抗があるようでしたら、お子さんが迷った時、間違えた時でけっこうです。「何本と何本?」「何個と何個?」「何本と何個をたすのはおかしいよね?」などの言葉を添えて、式に助数詞や単位をつけながら指導してあげてください。

 

教員の中には、「式に助数詞や単位をつけること」について賛同してくださる方もいますし、実際指導されている方もいます。ただ、いつから指導するのか、導入時期については、異論もあるようです。

 

それは、助数詞の読み方に起因するようです。例えば、鉛筆は「1ぽん」「2ほん」「3ぼん」とひらがなで書くと全部違います。これからたし算について学ぶ時に、たし算の意味理解以前に助数詞で悩ませてしまうのはどうなのだろう、ということらしいです。ですので、賛同いただける教員の中にも、導入は助数詞に慣れてからからという方もいらっしゃるようです。

 

私は、以前、学校から配布される日々の練習カードの中に、「1~10までの数字に対する様々な助数詞の読み方」のカードを見たことがありました。学校も、読み方に慣れるよう対策を考えているようです。そんなこともあって、私は式を習い始めると同時に指導してはどうだろうと思っています。

 

3.助数詞や単位から考える習慣を

 

組み立て単位というものがあります。例えば、車のメーターなどに表示されている速さの単位「㎞/時」は、「㎞」と「時」という2つの単位で構成されています。読み方は、「キロメートル・パー・じ」と読みます。

 

この組み立て単位を見るだけで、「/」は「÷」の意味ですから、「距離を時間でわる」式であることが分かります。また、計算の結果は、「1時間当たり何㎞」になりますし、「個/人」なら、「一人当たり何個」といういずれも「単位当たり量」を表しています。これは、全国学力・学習状況調査の5年間経っても改善されなかった問題の鍵を握る単位となります。ぜひ、このような組み立て単位に慣れ、「式の立て方」や「単位当たり量」の意味理解を深めてほしいと考えています。

 

この組み立て単位はいつから指導?という疑問が湧きますが、これも指導者によって様々です。早ければ2年生のかけ算で指導ができます。しかし、この時期は、まだ子どもたちが理解できないのではないか、と危惧される方もいらっしゃいます。

 

私は、なんとかかけ算の単元から指導していきたいと考える立場です。実際、京都の算数研究校の発表会にて、小学2年生がかけ算の授業で、「3個/人×5人=15個」と式を書いている場面を拝見しました。指導次第ではないかなと思います。

 

この話は、かけ算のところでまたゆっくりと。